平成2年に作成した 「地質調査業の経営戦略化ビジョン−地球時代の新しい知識産業を目指して−」 において、地質調査業の目指すべき将来像とその具体化のための方策が示されたが、ここで、「倫理綱領の作成とその監視のための倫理委員会の設置によるモニタリング」の必要性が提言された。 これを受けて、全地連では、経営委員会と中心に検討が進められ、平成3年2月、次のような地質調査業の倫理綱領を決定した。 倫 理 綱 領 私たち社団法人全国地質調査業協会連合会に所属する会員企業は、地質調査業が地質、土質、地盤、地下水など、主として地中の不可視なるものを対象とし、 かつ、技術情報という無体物を成果品とする知識産業であることを自覚し、優れた専門技術をもって、顧客の要望に応えるとともに、地質調査業の職業上の地位 並びに社会的な評価の向上に努めます。 このため、私たちは、次の諸事項を行動の指針といたします。 1.社会的な責任を果たすために (1) 社会的使命の達成 私たちは、業務を誠実に実施することにより、国土の保全と調和ある開発に寄与し、その社会的使命を果たします。 (2) 法令等の遵守 私たちは、業務に適用される全ての法令とその精神を守り、透明で公正な行動をとります。 (3) 環境の保全 私たちは、自然に深く係わる立場を自覚し、環境との調和を考え、その保全に努めます。 2.顧客の信頼に応えるために (1) 良質な成果品の提供 私たちは、顧客のニーズと調査の目的を良く理解し、信義をもって業務にあたり、正確で的確に表現された技術情報を提供します。 (2) 中立・独立性の堅持 私たちは、建設コンサルタントのー翼を担っていることを自覚し、業務に関する他からのー切の干渉を排し、中立で公正な判断ができる独立した立場を堅持します。 (3) 秘匿事項の保護 私たちは、顧客の利益を守るため、業務の遂行中に知り得た秘匿事項を積極的に保護します。 3.業の地位向上を図るために (1) 自己責任原則の徹底 私たちは、常に自己を高めることに努め、自らの技術や行動こ関しては、自己責任原則の徹底を図ります。 (2) 技術の向上 私たちは、不断に専門技術の研究と新技術の開発に努め、技術的確信と熱意をもって業務に取り組みます。 (3) 個人ならびに職業上の尊厳の保持 私たちは、自らの職業に誇りと矜持を持って行動するとともに、業務にかかわる他の人々の名誉を尊重します。 |
平成3年2月全地連にて決定 |